ココロの鍵。貴方をスキになって。 でも、スキになってはいけない貴方だった。 貴方には、愛する人と守るべき場所があって。 それは、ワタシには壊せない。 ごめんなさいとつぶやいた。 1人お風呂の中で。 泣きそうになりながら、お風呂で泣いた。 貴方の恋人の話を聞きながら。 耳をふさいで、どこかへ消えてしまいたかった。 消えてなくなりたかった。 堕ちてしまいたかった。 でも・・・・できなかった。 お風呂の中で、考えていた。 ココロに鍵をかけよう。 この想いを、誰にも気付かれないために。 この世界で、ワタシだけが知っている秘密をつくろう。 ぎゅっとぎゅっと。 自分を、痛いくらいに抱きしめた。 ごめんね、やっと生まれてきた想いなのに。 でもね、この想いが華を咲かせることはないんだよね。 ごめんね、ごめんね。 ココロの中に閉じ込める。 「なんで?」という顔をワタシに見せたこの想い。 ごめんね、ごめんね。 この想いを、ここから解き放つ日はきっとないから。 ごめんね、ごめんね。 大丈夫、ワタシだけはこの想いを知っているから。 ・・・・小さく小さく小さくちいさくちいさくちいさく。 そして、小さな宝石箱みたいな場所にこの想いを閉じ込めた。 閉じ込める前に 「ごめんね」と言ってこの想いを抱きしめた。 そして、小さな宝石箱には似合わない大きな大きな鍵をかけた。 さよなら。 さよなら・・・・さよなら・・・・さよなら。 ジャンル別一覧
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